IR(投資家情報)Investor Relations

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統合レポート CEOメッセージ

創業の精神を礎に、変化を学び、次の成長ステージへ

 加賀電子グループは、売上高1兆円が視野に入るところまで成長してきました。ここまで成長することができたのは、社員一人ひとりが創業以来不変の『すべてはお客様のために』の経営理念を受け継ぎ、市場の変化に対応しながら挑戦を続けてくれたからです。来期には創業60周年という大きな節目を迎えますが、創業以来の精神を大切にしながら、次の成長に向けて歩みを進めていきたいと考えています。

 

変化への対応力を育んできた社員の挑戦

 加賀電子は59期目を迎えました。この間、私たちが事業を営むエレクトロニクス業界はアナログからデジタルへ、インターネットの普及を経て、現在はAI(人工知能)の時代へと大きく変化しました。
そうした環境変化のなか、当社の社員は創業以来の理念を守りながら、新しい知識や技術を学び、お客様のご要望に柔軟に対応してきました。だからこそ、当社グループは成長を続けることができたのだと思います。
 いまや当社グループは、国内29社、海外63社、合計92社から成る企業グループを形成するまでに拡大しましたが、それぞれの会社で経営を任せられる人財が育っていることは、当社グループにとって大きな強みです。グループ各社の社長がこれまでの基本的な考え方を理解し、それぞれの地域や事業で責任を持って仕事を担ってくれています。私一人にできることには限界があります。社員が成長し、それぞれの持ち場で力を発揮することこそが、当社グループの持続的な成長を支える原動力だと考えています。

 

F.Y.T.と3Gを行動の軸に、新たな成長機会を捉える

 行動指針の「F.Y.T.(FLEXIBILITY, YOUNG, TRY)」も、創業以来大切にしてきた姿勢を言葉にしたものです。市場の変化に柔軟に対応し、発想と行動を常に若々しく保ち、挑戦し続ける。
 また、「3G(GENERAL, GLOBAL, GROUP)」は、あらゆるものを扱い、全世界で、グループの総合力を活かして対応するという考え方です。その根底にあるのが、「すべてはお客様のために」の経営理念です。お客様からご要望をいただいた際には、できない理由を考えるのではなく、どうすれば実現できるかを考える。私たちは、どんな局面にあっても、常にこの姿勢を大切にしてきました。この姿勢は創業当時から変わっておらず、現在も当社グループの成長を支える重要な価値観となっています。
 AIをはじめとする技術革新や市場環境の変化が加速するなかにあっても、「F.Y.T.」と「3G」は、当社グループが新たな成長機会を捉えるための行動の軸として、これからも変わらず受け継いでほしいと考えています。


お客様のご要望に応え、 事業の可能性を広げる企業文化

 当社は電子部品商社として、部品の単品販売からスタートしました。お客様からご依頼を受けた部品を集めてお届けするなかで、「一式をキットでそろえてほしい」「ユニットで納めてほしい」というご要望をいただくようになりました。それに応えていった結果が、現在のEMSビジネスのもととなり、そして円高の進行によりお客様の生産拠点が国内から海外へ移ると、中国や東南アジアでのものづくりにも取り組むようになりました。さらに欧州や米州にも展開することとなり、いまや国内外11ヵ国にEMS拠点を構えていますが、いずれも、当社の都合ではなく、お客様のご要望に対応するなかで拡大してきたものです。
 海外に会社をつくりたいと手を挙げた社員には、「自信と責任があるのなら」と見定めたうえで任せてきました。場所を決め、人を集め、自ら経営する。その積み重ねによって人財が育ち、海外事業も広がっていきました。私は、お客様のご要望にも社員の挑戦にも、最初から「ノー(できない)」と決めつけないことを大切にしてきました。まずはどうすれば実現できるかを考える。そのことが新たな事業機会を生み出し、今日の成長につながっている、他社にはまねできない当社独特の企業文化だと考えています。

 

売上高1兆円の達成を通過点に、その先の成長へ

 当社が創業60周年を迎える2028年度には、「売上高1兆円」を達成する目標を掲げています。1兆円は創業以来の大きな目標の一つであり、ぜひ実現したいと考えています。
 電子部品の商社ビジネスとものづくりのEMSビジネスを両輪に据えたオーガニック成長の上に、積極果敢なM&Aへの挑戦を続けることで、1兆円の達成は可能だと思っています。しかし、私にとって重要なのは数字だけではありません。国内外で責任ある仕事を担う人財が育ち、それぞれの地域や事業で活躍していることに、大きな手応えを感じています。1兆円の達成は、そうした社員一人ひとりの成長の積み重ねによって実現されるものだと思っています。
 1兆円は決してゴールではありません。創業以来培ってきたお客様との信頼関係、優秀な人財、グローバルネットワークを活かしながら、その先の成長にも挑戦し続けたいと考えています。

 

AI時代にこそ、人と人との信頼を成長の力に

 AIをはじめとする技術革新によって、これからも社会やビジネスの環境は大きく変わっていくでしょう。当社グループとしても、その変化を正しく学び、積極的に活用していくことが重要だと考えています。
 一方で、私はAIが普及する時代だからこそ、人と人とのコミュニケーションの価値はますます高まると考えています。メールやオンライン会議、AIなど便利なツールは積極的に活用すればよいと思います。しかし、商売の基本は人と人との関係であり、最後は相手と直接向き合い、信頼関係を築くことが欠かせません。お客様との関係も、社員同士の関係も、その本質は変わらないと思っています。
 時代の変化を学び、変えるべきものは変える。そして、お客様や社員との人間的なつながりを大切にする。この2つを両立しながら、「F.Y.T.」と「3G」の精神を受け継ぎ、2028年度の売上高1兆円達成に向けて挑戦を続けていきます。そしてその先も、加賀電子グループならではの価値を高めながら、持続的な成長を実現していきたいと考えています。