サステナビリティSUSTAINABILITY

サステナビリティ中長期経営計画

2021年11月25日に公表いたしました「中期経営計画2024」の4つの基本方針の一つである「SDGs経営の推進」に基づいて、「サステナビリティ中長期経営計画」を策定いたしました。

サステナビリティ中⻑期経営計画

1.サステナビリティ⽅針

加賀電⼦グループは、「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、「持続可能な社会の実現」と「持続的なグループの成⻑」の両⽴を⽬指します。
その取り組みにあたっては、「CSR基本⽅針」「環境⽅針」ならびに「⾏動規範」に基づき、お客様、取引先、株主・投資家、従業員、地域社会など全てのステークホルダーとの対話を尊重し、持続可能な社会の実現に積極的な役割を果たすとともに、企業価値の向上を⽬指します。

  • (1)事業活動を通じて環境課題に取り組みます 事業活動を通じて、CO2 排出量の削減、廃棄物の削減と再利⽤の推進に取り組むとともに、環境に配慮した製品およびサービスを提供することで、地球環境を⼤切にする社会の実現に貢献します。
  • (2)⼈権を尊重し、⼈財を育成します 性別や年齢、国籍や社会的⾝分、障がいの有無など個⼈の属性に関係なく、すべてのステークホルダーの⼈権を尊重します。また、多様な従業員が⼼⾝ともに安全且つ健康に働ける職場環境や個々の能⼒を最⼤限発揮できる⼈事制度・教育研修体系を整備し、イノベーションに挑戦する⼈財づくりに取り組みます。
  • (3)社会との相互信頼の確⽴を⽬指します 法令や規則を遵守し、公正な競争、⾼品質な製品およびサービスの提供、適時適切な情報開⽰など、誠実な企業活動を実践するとともに、ガバナンス体制の強化を図ることで社会から信頼される企業を⽬指します。

2.サステナビリティ推進体制

加賀電⼦グループは、サステナビリティの推進を重要な経営課題と捉え、加賀電⼦㈱の代表取締役社⻑が委員⻑となる「SDGs 委員会」を設置し、 その直下には「環境」「社会」「ガバナンス」のワーキンググループを配して、グループ横断的にサステナビリティを推進するマネジメント体制を敷いています。経営トップのコミットメントのもと、事業部⾨とも連携して、各ワーキンググループを通じて、ESG 課題に対する⽅針や施策・⽬標の策定、進捗管理などグループ⼀体となってサステナビリティの推進に取り組んでいます。

SDGs委員会 SDGs委員会

● ワーキンググループが取り組むESG課題

  • 環境ワーキンググループ

    「脱炭素社会」の実現に貢献するため、当社グループの国内事業所において再生可能エネルギーの積極的な利活用に取り組みます。

  • 社会ワーキンググループ

    会社と社員が協力し合い、人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりへの貢献に向けて、ダイバーシティの推進やウィズコロナ時代も見据えた働き方改革や健康経営などに取り組みます。

  • ガバナンスワーキンググループ

    株主をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様にとって「価値ある企業」であり続けるため、企業倫理と遵法の精神に則り、競争力の強化を目指したガバナンスの構築に取り組みます。

3.マテリアリティ(重要課題)の特定

加賀電⼦グループは、世界および当社が直⾯するさまざまな課題や社会からの要請に真摯に向き合い、「E:環境」「S:社会」「G:ガバナンス」ならびに「B:事業」の4 つの観点から、当社の経営にとってインパクトの⼤きい重要課題を以下の通り特定しました。これらのマテリアリティの取組みを通じて、持続可能な社会の実現に寄与する企業活動を実践し、さらなる企業価値の向上を推進していきます。

  マテリアリティ 関連するSDGs 経済・社会情勢の変化 取組み施策
E クリーンな
地球環境を作る
  • 地球温暖化・環境問題の深刻化
  • カーボンニュートラルへの要請
  • 環境・エネルギー問題に貢献する製品およびサービスの提供
  • 環境負荷低減に向けた取り組みの継続
S 働きやすい会社、
豊かな社会を作る
  • ニューノーマルに向けた社会構造の変化
  • 少⼦⾼齢化による⼈材の逼迫
  • ニューノーマルに相応しいダイバーシティおよび働き⽅の促進
  • 加賀イズムの継承・発展による⼈財育成
G 持続可能な
経営基盤を作る
  • コーポレートガバナンス強化への要請
  • 環境変化に耐えうるレジリエンスの実現
  • ガバナンス、コンプライアンスのさらなる強化
  • 利益重視経営の徹底
B 持続的な
事業成⻑を実現する
  • デジタルトランスフォーメーションの進展
  • IoT・AIなどICTの普及による超スマート社会の到来
  • グローバル競争の激化
  • デジタル化社会に貢献する製品およびサービスの提供
  • 社会課題解決に貢献する新規事業の創出
  • グローバル展開のさらなる促進

4.サステナビリティ中⻑期⽬標と主なKPI

  主なテーマ 取組み課題・検討課題 中期⽬標 ⻑期⽬標
E 再⽣可能エネルギー
100%化の実現
  • 国内営業拠点における再エネ導⼊
2024年:40% (1%) 2030年:100%
  • 国内製造拠点における再エネ導⼊
〜2024年:情報収集・分析及び⽅針決定⾃家発電/外部調達太陽光パネル/バイオマス発電/再エネ事業者 2030年: 50%
2050年:100%
  • 海外製造拠点における再エネ導⼊
2030年: 30%
2050年:100%
社有⾞両のEV化
  • 国内営業⾞両の電動⾞(EV、HV、PHV、FCV)への切り替え
2024年:85% (78.5%) 2030年:100%
S ダイバーシティと
⼈財マネジメント
  • 中核⼈財の多様性確保
    (⼥性、外国⼈、中途採⽤)
  • ⾼齢者・障がい者雇⽤の取り組み
<⼥性新卒総合職⽐率>
2023年:30% (5.8%)
<⼥性管理職⽐率>
2024年:15% (13.3%)
<⼥性新卒総合職⽐率>
2028年:40%
<⼥性管理職⽐率>
2029年:17%
「ワークライフ・マネジメント」と
「⽣産性向上」
  • 育児・介護、テレワークなど各種制度拡充
  • 健康経営優良法⼈の認定取得
2022年:⾒直し実施
2023年:認定取得
2025年:外部認定取得
2024年〜認定継続
G CGコード改訂・東証再編に
対応したガバナンス体制の
再構築
  • 独⽴社外取締役1/3以上
  • 指名・報酬委員会の設置
2021年6⽉実施済み 次期CGコード改訂に
応じて⽬標設定
経営の監督機能・
執⾏機能の⼀層強化
  • 取締役会の多様化
〜2022年6⽉:⽅針決定
  • プライム市場に対応した
    CGコード・フルコンプライ
2021年11⽉実施済み
  • 「委任型執⾏役員」制度の導⼊
2022年4⽉:施⾏
  • 「委員会等設置会社」への移⾏
〜2023年3⽉:⽅針決定
( )内は現状値
加賀電子グループサステナビリティ中長期経営計画 ビデオ視聴 サステナビリティ中長期経営計画 代表取締役社長 社長執行役員 門 良一

TCFDまたはそれと同等の枠組みに基づく開示

気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、SDGs委員会における環境ワーキンググループが中心となり、必要な開示項目ならびに開示内容を検討しております。
現在における対応状況は、TCFD提言の枠組みを参照しつつ気候変動に関する重要な物理的リスク・移行リスクおよび機会を認識するとともにその対応方針を次の通りとしております。

TCFD提言の対応状況
ガバナンス
当社では、グループ横断的にサステナビリティ経営を推進させることを目的に、代表取締役社長(COO)を委員長とし各部門統括役員等を委員として構成する「SDGs委員会」を設置し、その直下に配した「環境ワーキンググループ」を中心に、気候変動に関する戦略策定ならびに施策を展開する体制をとっています。取締役会へはSDGs委員会より適時報告し、その指導・監督を受けています。
●気候変動に関する体制図
戦略 当社では気候変動に関する重要な物理的リスク・移行リスクと機会として、下記を認識しています。
リスク・機会の種類 対応方針
移行リスク
(1.5~2℃シナリオで最も顕在化すると想定)
政策・法規制リスク 炭素価格など規制対応コストの増加 工場・事業所での省エネによるエネルギー消費量の削減
規制により一部製品の製造や販売が制限ないし禁止される 規制されない商材の積極的発掘
規制に対応できないことによる訴訟や罰金 規制に対する知識・対応の強化
オフセットクレジット価格の上昇 再生可能エネルギーを発電する設備の導入
市場リスク 環境負荷の大きい商品需要の減少 環境に配慮した取扱い商品の強化
低炭素製品・サービスへの需要シフトへの対応の遅れ 低炭素製品の積極的発掘
再エネの需要がひっ迫して価格が高騰 省エネ機器の積極的導入やエネルギー消費量の削減
評判リスク 対応の遅れによる企業ブランド低下 環境ワーキンググループを中心とした、「再生可能エネルギー100%化」等のサステナビリティ中長期経営計画の目標達成に向けた進捗状況のフェア且つタイムリーな開示
情報開示の不足による外部評価の低下 当社ウェブサイト・統合報告書などのツールやIR説明会など様々な機会を通じた気候変動関連情報の発信強化
投融資機会の逸失、資金調達コストの増加 企業価値向上を図り、「サステナビリティ中長期経営計画」に沿ったIR情報の積極的な発信
物理リスク
(4℃シナリオ等で最も顕在化すると想定)
急性リスク 急激な災害による事業拠点の操業度低下 事業拠点でのBCP対策の策定
サプライチェーンの被災による操業停滞 取引先とのサプライチェーンマネジメントの強化
疾病の蔓延 テレワーク等の活用による疾病クラスター発生の予防実施
気候災害予防のための設備投資など対応コスト増加 工場・事業所での省エネによるエネルギー消費量の削減
慢性リスク 慢性的な気候変動(海面上昇や気温上昇など) 取引先とのサプライチェーンマネジメントの強化
気温上昇による従業員の健康 働き方の改革の推進
サプライチェーン上流の供給量が不安定化 取引先とのサプライチェーンマネジメントの強化
気温上昇による空調コストの増加 省エネ機器の積極的導入や利用の効率化推進
機会 資源の効率性 生産や輸送の高効率化によるエネルギーコストの削減 生産や輸送効率技術のさらなる開発
エネルギー源分散化による安定供給性の向上 エネルギー利用の効率化の向上
省エネ機器の導入によるオペレーションコストの低減 省エネ機器の導入継続
エネルギー減 再生可能エネルギーの一般化により調達コスト低下 再生可能エネルギーの利用拡大
製品・サービス 環境配慮商品/サービスに対する助成の強化 ビジネス拡大に向けた体制の構築
環境配慮商品/サービスに対する需要の増加 需要増に対する生産体制の増強
市場 商品の長寿命化 受注増加によるビジネスの拡大
気候関連情報の開示促進による企業イメージの向上 当社ウェブサイトや統合報告書等を通じたTCFDに準拠した気候変動関連情報の積極的な開示
投融資機会の獲得、資金調達コストの低減 企業価値向上を図り、「サステナビリティ中長期経営計画」に沿ったIR情報の積極的な発信
強靭性 気候災害への適応や予防サービスによる事業機会の獲得 環境関連事業の推進
特定された気候変動関連リスクと機会については、今後その重要性評価を行ったうえで優先順位の高いものを「重要リスク」として特定していく予定です。
リスク管理 リスク識別・評価のプロセスについては検討中であり、今後開示を進めていきます。選定されたリスク管理のプロセスについては検討中であり、今後開示を進めていきます。その後全社的リスク管理への統合プロセスについては検討中であり、今後開示を進めていきます。
指標と目標
気候変動の評価指標に関しては今後検討していきます。また、目標に関しては、サステナビリティ中長期経営計画において、マテリアリティ(重要課題)およびサステナビリティ中⻑期⽬標や主なKPIの目標を掲載しています。
なお、GHG排出量として今後、温室効果ガス排出量について収集・開示していく予定です。本社ビルでは外装に外気導入型ダブルスキンカーテンウォールを採用するほか、さまざまな環境技術を取り入れるこでCO2削減に取り組んでいます。電力使用量とCO2排出量の実績は次のとおりです。
※ダブルスキン・・・建物外壁の一部または全面をガラスで二重に覆う建築手法
今後開示を
検討する項目
上記で「今後開示を検討」としている項目の他、シナリオ分析および各リスクと機会が及ぼす財務的影響、【その他開示項目】については今後開示を拡充すべく検討を進めてまいります。

健康経営

1.健康経営方針

当社は、「すべてはお客様のために」の経営理念のもと、「わが国業界No.1企業」そして「グローバル競争に勝ち残る企業」を目指しています。
そのためには、社員一人ひとりが心身ともに健康であり、誠実さや高い職業倫理を備えたプロフェッショナル集団であることが不可欠です。
また、企業の持続的な成長には、風通しの良い職場、働きがい、従業員と家族の健康などを基盤とした活力のある企業風土が極めて重要であり、その健康を維持向上し続けることで私たちの存在価値が高められると考えています。
当社は社員全員が自らの意思で健康の維持向上に努められるよう、さまざまな健康促進の取り組みを行っていきます。

2.推進体制

当社では「健康経営推進委員会」を組織化し、健康経営の取り組みを行っています。常務取締役管理本部長が委員長を務め、人事部長及び人事チームと産業医、SDGs社会WGや、働き方や働く環境に関する改革分科会、安全衛生委員会が連携し、毎年の健康課題を踏まえた目標設定を行い、各施策を実施していきます。

  • SDGs社会WGは、主にダイバシティの推進やwithコロナ時代も見据えた働き方改革、健康経営等について協議・立案を行うワーキンググループとなります。
  • 働き方や働く環境に関する改革分科会は、社員一人一人が生産性を高めながら、柔軟な働き方を取る事でワーク・ライフ・バランスの実現を目指す為の分科会となります。

健康課題

メンタルヘルス不調の予防
社員が心の健康を保ち、働きがいをもっていきいきと働き続けられるように社員のメンタルヘルス対策に取り組みます。
生活習慣病の予防、疾病の早期発見への取り組み
生活習慣病のリスクとなる肥満、血圧、血糖等に関する各種リスク保有率の把握やこの状態を更に改善すべく生活習慣病の予防、ガン等の疾病の早期発見に向けた会社福利厚生制度の充実に取り組みます。
ワークライフバランスの推進
従業員のこころと身体の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間をもてるようにワークライフバランスの推進に取り組みます。

社会課題解決ビジネスを次々と

加賀電子グループは、持続的な成長に向け、保育、福祉、介護などの分野で社会課題解決を起点とした新規ビジネスの創出を進めています。また、事業を通じてSDGs(持続可能な開発目標)達成への貢献を目指しています。

IoT × まちづくり

AI、IoTといったデジタル技術の革新に伴い、我々の生活においても、暮らしをより豊かに進化させるためのデジタル化が日に日に進んでいます。当社は、ホームセキュリティ製品の開発・製造を行う株式会社Secualに出資し、防犯センサーやAIカメラなどのIoT機器を活用したホームセキュリティ、タウンセキュリティの導入を通じて家や街のスマート化を推進しています。当社は各種センサー、ゲートウェイの製造ならびにホームセキュリティシステムの利用促進を図り、住みやすいまちづくりに貢献します。

IT × 教育

優秀なITデジタル人材の育成は世界的な社会課題となっています。国内では小学校でのプログラミング教育が必修化し、企業も重要課題として次世代の人材育成に取り組んでいます。当社は、社会を変える次世代のITデジタル人材教育を推進するライフイズテック株式会社に出資し、中高生へのIT・プログラミング教育の実施など、ITデジタル人材育成に関する連携を図っています。また、当社グループでは学校や教育機関向けIT関連商品を扱っており、同社との協働を通じて未来ある子どもたちに向けた教育を支援しています。

医療機器 × QOL

「人生100年時代」「超高齢化社会」——治療だけでなく予防やケアの充実が求められる一方、医療・福祉提供体制の脆弱化など、医療・福祉を取り巻く環境は厳しさを増しています。当社は、医療機器の開発・薬事承認取得・輸入販売などを行う株式会社ニューロシューティカルズに出資し、医師の協力のもと、効率的に診断・治療を行える機器や患者の生活の質(QOL)を高める機器を中心としたニーズを探索しています。その一例として、移動式CTスキャナー装置の販売を計画中です。移動式のため全国どこにでも届けることができ、災害時にも医療サービスの提供が可能となります。今後は、同社の幅広い顧客ネットワークと当社のグローバルな部品調達ネットワークを相互に活用し、機器製造などで連携を深めていきます。

もの × 有効活用

私たちの生活には多種多様な「もの」があふれており、資源の有効活用と効率的な利用は必要不可欠なテーマだといえます。当社が出資する株式会社ピーステックラボは、「もの」の貸し借りができるサービス(シェアリングサービス)を中心として、人気家電製品や旅行グッズを現地で受取・返却できる手ぶら旅行サービスや集合住宅の家賃組み込みサブスクリプション型レンタルサービスなど、ユニークな事業を展開しています。同社への支援を通じて、当社は無駄のない持続可能な社会の実現をめざします。

バイオマス発電 × 地域貢献

福岡県において、ORCタービンシステム※を採用したバイオマス発電所事業を計画中であり、グループ会社の加賀デバイスが建設部材などの調達をサポートしています。この事業は、間伐材や枝葉・樹皮といった「林地残材」を燃料とするため、荒廃した山を再生させるだけでなく、流木災害の防止にも貢献。また、発熱時に発生する排熱を近隣農家に温水として還元し、環境制御型の水耕栽培に活用してもらうなど、地域との“共存・共栄”も期待できます。農村・山村の活性化に向けて、当社グループは、ワールドワイドな調達力を発揮し、技術貢献ならびに環境・地域貢献を推進していきます。
※ORCタービンシステム:オーガニックランキンサイクルの略。従来の蒸気タービンと異なり熱媒として水ではなく有機媒体(シリコンオイル等)を利用して発電する技術。これにより、水蒸気より低温(約50度)で蒸気発生でき、より効率的に発電できます。