サステナビリティSUSTAINABILITY

気候変動(TCFD提言またはそれと同等の枠組みに基づく開示)

基本的な考え方

加賀電子グループでは、CSRならびにサステナビリティの推進を重要な経営課題と捉え、2021年にサステナビリティ中⻑期経営計画を策定しております。中でも事業活動を通じたCO2排出量の削減、廃棄物の削減と再利用の推進に取り組むとともに、環境に配慮した製品およびサービスを提供することで地球環境への貢献を進めています。また、マテリアリティの一つとして「クリーンな地球環境を作る」を掲げて気候変動への対応に取り組んでおり、TCFD提言の枠組みに沿って重要な移行リスク・物理的リスクおよび機会を認識するとともに、その対応方針を次の通りとしております。

TCFD提言の対応状況

ガバナンス

当社グループは、環境・社会・ガバナンス等に関わる中長期の経営課題について、グループ横断的な施策の実行を通じて当社グループの企業価値向上につなげることを目的に、従前のCSR委員会およびSDGs委員会を統合・集約し、2024年4月より「サステナビリティ委員会」を新たに設置、その直下に「環境経営推進委員会」「リスクマネジメント委員会」など6つの専門委員会を配しました。

当委員会は原則、半期に1回開催され、社長執行役員を委員長、各部門を統括する執行役員を委員、サステナビリティ推進部を事務局として構成されております。事務局では、各専門委員会と連携して、当社グループのサステナビリティ推進活動に関する情報収集・開示・報告の対応、その他サステナビリティ委員会の円滑な開催のための運営補助の役割を担っております。

委員会の役割として、環境経営推進委員会をはじめ各専門委員会にて洗い出されたサステナビリティ関連の検討事項に対する審議や、当社グループにおける気候変動関連事項を含むESG課題に関する戦略策定ならびに施策の展開の他、目標の策定、進捗状況のモニタリング等を行っております。

サステナビリティ委員会にて検討・決定された内容は、都度取締役会に報告され、取締役会では報告内容について委員会に諮問のうえ、委員会より展開された施策の指示・監督を行っております。

●気候変動に関する体制図


戦略

分析のプロセス

TCFD提言で示された各リスク・機会の項目を参考に、気候変動問題が当社グループの事業に及ぼすリスク・機会に関して、以下のステップで検討いたしました。

また、1.5℃シナリオと、4℃シナリオの二つのシナリオを用いて、政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と、災害などによる物理的変化(物理的リスク・機会)に関する分析を実施いたしました。


気候変動シナリオについて

●1.5℃シナリオ(脱炭素シナリオ)

気候変動の影響を抑制するためにカーボンニュートラル実現を目指した取り組みが活発化し、世界の平均気温上昇を産業革命期以前と比較して1.5℃未満に抑えることを目指したシナリオ。1.5℃シナリオでは、移行リスクの中でも政策・法規制リスクの影響が2℃シナリオに比べて大きくなると想定されています。

●4℃シナリオ(高排出シナリオ)

気候変動対策が現状から進展せず、世界の平均気温が産業革命期以前と比較して今世紀末頃に約4℃上昇するとされるシナリオ。物理的リスクにおける異常気象の激甚化や海面上昇リスクによる影響が大きくなると想定されています。

●1850~1900年を基準とした世界の平均気温の変化

出典:IPCC第6次評価報告書第1作業部会報告書 政策決定者向け要約 暫定訳(文部科学省及び気象庁)より、図SPM.8を転載


リスク・機会のインパクト評価と対応策の選定

1.5℃シナリオでは脱炭素化への外圧が強まることで、 燃料や原材料の脱炭素化が進み、調達費用や排出規制への対応費用が増加することが予想されます。一方、顧客からは省エネ・低炭素製品が求められるため、省電力化に寄与するパワー半導体や情報機器のリユース・リサイクルなどの既存ビジネスの需要拡大、排出削減対応実施による新規ビジネス機会の獲得が予想されます。

4℃シナリオでは、低炭素化・脱炭素化は推進されるが効果は限定的で、CO2排出量は増加傾向となり、異常気象や災害リスクが高まるため、製造拠点の被災やサプライチェーン寸断などの発生を想定し、自社外を含めたBCP対策の強化が必要となります。

当社グループでは気候変動に関する重要な移行リスク・物理的リスクと機会として、下記を認識しています。

・時間軸:短期:~3年、中期:3〜6年(2030年)、長期:6年〜26年(2050年)
・影響度:大:営業利益の10%以上、中:営業利益の3%~10%、小:営業利益の3%未満


リスク管理

気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセス

当社グループでは、サステナビリティ委員会直下の専門委員会として環境経営推進委員会を設置し、気候変動に伴う短期的および中長期的なリスクに関して、各部門・グループ会社で洗い出しを実施した後、環境経営推進委員会にて識別・評価し、特に重要であるリスクについては半期に1回、サステナビリティ委員会を通して取締役会に報告される体制となっております。
識別・評価された気候変動リスクに関しては、環境経営推進委員会にて予防策と対応方針を検討し、サステナビリティ委員会で内容を審議・決定した後、各部門・グループ会社にて実行されます。また、リスクの重要性と優先度の優先順位づけに関しては影響度と緊急度の二つの観点から総合的に評価をしております。これらの事案についても、サステナビリティ委員会から取締役会に対して適時適切に報告される体制となっております。

全社のリスク管理への統合プロセス

全社リスクを統括するリスクマネジメント委員会はサステナビリティ委員会直下の専門委員会として設置され、それぞれのリスクごとに対応部門を定め、各部門におけるリスク管理責任者の指揮監督のもと、リスク管理のために必要かつ適正な体制を整備しております。気候変動に係るリスクに関しては、環境経営推進委員会とリスクマネジメント委員会とが連携して、全社統合的なリスク管理体制を構築しております。

 

指標と目標

当社グループは2023年度(2024年3月期)よりScope1,2,3の算定を開始しました。これにより、2023年度排出量を基準とし、削減目標として2030年度までにScope1+2では42%削減、Scope3では25%削減と定めました。当社グループでは目標達成に向け取り組んでまいります。

進捗

当社グループは「サステナビリティ中長期経営計画(2021 年 11 月 25 日公表)」を策定し、GHG 排出量削減に関連する環境課題については、「再生可能エネルギー100%化」および「社有車両の EV 化」に取り組んでおります。
主な KPI の中長期目標ならびに 2024年度の進捗状況は次の通りです。

※Scope1~3に関する詳細なデータについてはこちら(ESG データ)。
※サステナビリティ中長期経営計画はこちら