一人ひとりを活かすのが、仕事です。

(株)デジタル・メディア・ラボ 代表取締役社長
浦澤 貴洋
アミューズメント業界向けの電子部品営業や新規ビジネスを多数経験。
その知見を活かし、2003年から(株)デジタル・メディア・ラボへ。組織づくりに力を発揮している。2015年5月より社長就任。
時代の波を、つかんできました。
私たちとエンターテイメント業界のお客様との関わりは、インベーダーゲームにさかのぼります。1970年代後半、ゲームセンターを中心にインベーダーゲームが大ブームを巻き起こした際、私たちはビデオゲーム向けのモニターを販売し、その波に乗らせていただきました。その後、1980年代には、任天堂から発売された家庭用ゲーム機「ファミリーコンピューター」のブームに乗って、カセットメーカー各社の代りにゲームカセットの製造を請け負いはじめました。そうした流れの中で、技術・ソフトウェアに関するノウハウを蓄積し、アミューズメント機器と呼ばれるジャンルへ事業を拡大。商社として電子部品を調達するだけでなく、中身のコンテンツもあわせて制作する。ユニット(半完成品)で提供することで、付加価値の高いサービスへと成長しています。
現在では、ゲームやアミューズメント機器のみならず、プラネタリウムの映像やイベントでの展示映像、テーマパークの4Dシアター映像、CM、映画、アニメーション番組、ミュージッククリップなど、幅広い分野でクリエイティビティを発揮しています。

現場を見つめれば、やることが見えてくる。
事業部としての転機は、2003年9月。一流のCG技術をもつ(株)デジタル・メディア・ラボ(以下、DML)が、加賀グループの一員に加わったタイミングです。私自身のキャリアとしても、専務として同社をマネジメントする立場になり、ターニングポイントだったように思います。とはいえ、異動して半年間は何も言わない、と決めていました。違う会社から来た人間から、いきなり「ああでもない」「こうでもない」と言われても、現場は嫌だろうし、動かないと思ったのです。まずは客観的に現場を見つつ、一人ひとりの個性を把握するように努めました。その後はコアタイムを設定したり、定時退社日をつくったり。できることから一歩づつ取り組みました。クリエイティブの現場はどうしても夜が遅くなりがちですから、体調管理のためにも、生活リズムを整えたほうがいいなと考えたからです。また、安定して仕事を獲得するため、営業メンバーも増やしました。
ポテンシャルを伸ばす、架け橋になる。
DMLは今、アミューズメント機器に使用される映像制作のほか、ゲームソフトの受託開発も展開しています。中でも、人間の動きをもとに表現豊かなアニメーションをつくる「モーションキャプチャー」は、さまざまなお客様から高い評価をいただいており、2007年に制作した「やさいのようせい」や2009年の「World Soccer WINNING ELEVEN 2009」などは、国内外のコンペティションにおいても、数多くの賞を受賞しました。
まだまだポテンシャルのある会社です。私自身が加賀電子との架け橋になって、グループのシナジーを起こしていきたい。そして、クリエイティブは人がすべてですから。一人ひとりがより成長していけるような環境をつくっていきたいですね。
